複眼思考法その2
著者と対等な立場に立つ
そのためにまずは「私の大決断」をテーマにした作文を書くというお題。
私は次の様に書いた。
私の大決断の一つは結婚しようと決めたことだ。それまではただぼんやりと、いつかは結婚できるだろう、するだろうとたかをくくっていた。子供の頃から自己主張が強かった私は、大人になりカッコイイグラフィックスデザイナーになりたいと思って就職したが、何時までもたっても例えば、一流企業のポスターなどの広告デザインの仕事は回ってこない。年をとるだけで気がついたら30代も半ばだしもう、私にはグラフィックスデザイナーになるすべは無いことに気がついたときには、適齢期はとっくに過ぎていた。やはり一番の理由は自分の身の置き場が欲しかったのかもしれない。仕事から見放された(実は最初から相手にされていなかった。)ことに気づいた瞬間だ。
その時、私は結婚しようと決めたのだった。
なんとも幼稚な文章だが、これでもここまで書くためにアレコレ思案した。最初は別のテーマだったが、人に見せられるようなものではないし、表現方法を変えてみたりもした。
こうしたことは文章を書く著者とそれを受け取る読み手の間にある溝を考える必要性を示してくれる。
そのために読み手は著者の書いてあることをそのまま受け取っては真意が分からないままで、そのために複眼思考法が必要になるのはとても良く理解できる。ここに関しては疑う所はないように思う。